TOP > 買手#003
Answer
M&Aを成功させるために、最重要といっても過言ではないのがM&A戦略の策定です。「なぜM&Aを行うのか」をはっきりと言語化しておきましょう。
Q1:初めてM&Aを検討するのですが、何から始めたら良いのでしょうか?
A1:M&Aの検討を開始する際、最初にやるべきことは、貴社ご自身の今後の戦略策定です。 M&Aの話が机上に上がった段階で初めて戦略を考えてしまうと、どうしてもM&Aありきで話が進み、その対象会社を買うかどうか、に焦点が当たりがちです。あくまでM&Aは当社の戦略を実現するための手段の一つですので、十分な戦略検討が重要です。ただ、中小企業を対象会社とするM&Aはタイミングが重要という側面もあり、急に売手からM&Aの打診が持ち込まれたりするものです。戦略策定時にはいくつかのプランを用意しておき、もし条件に合致するM&Aの話が持ち込まれた場合にどうするかも、想定しておくことが望ましいです。
Q2:戦略策定の流れを簡単に教えてください。
A2:企業によって様々ですが、一般的なM&A戦略の策定は下記の手順で行われます。
- 決算書から読み取れる財務面と、企業の強み弱み・外部環境等の非財務面の両面から、当社の現状を把握する。
- 現行の事業を伸ばすか、或いは撤退するか、新たな事業に取り組むべきか、といったように、企業としての将来の理想像を描く。
- 2を実現するために、必要となる経営資源(製品、技術、ブランド、顧客、人材等)を挙げる。
- その経営資源は、自社努力により獲得すべきか、他社との業務提携等といった形が良いか、M&Aが望ましいか、というように、経営資源の獲得方法を検討する。
- (4でM&Aを選択する場合)どういった企業を買収するか、買収対象基準を決める。
- 投資の意思決定ルールや投資予算を決める。
- スケジュール、PMI(買収後の統合業務)の方針や、モニタリングの指標を予め検討しておく。
この手順を踏むことで、行き当たりばったりのM&Aにならず、自社にとって必要な経営資源を、適正な価格で手に入れることに繋がります。
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本稿は、中小企業のM&Aにフォーカスし、わかりやすく解説するために、専門用語ではない表現を用いている部分があります。また、網羅性を排除して一般的な内容のみに限定して解説している箇所がございますので、予めご了承ください。
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公開日 2023年7月7日
執筆者 アクタス税理士法人 シニアパートナー 税理士・中小企業診断士 丸山貴弘
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