TOP > 買手#004
Answer
以前は「M&Aによる企業買収は大企業が行うもの」というイメージがありましたが、最近では、M&Aのメリットを魅力に感じる中小企業経営者が増加しており、中小企業が中小企業を買収するM&Aのケースが増えてきています。
Q1:中小企業が買手となる場合のM&Aでは、どんなメリットがあるのですか?
A1:「時間を買う」「自社に無い他社の強みを獲得」「対象会社の廃業や、競合に買われるのを防ぐ」の3つのメリットがあります。大企業が買手となるM&Aであれば、他にも挙げられますが、中小企業の場合は、おおよそこの3つのいずれかを目的とする場合が多いです。
Q2:「時間を買う」について具体的に教えてください。
A2:既存事業の拡大、多角化や、新規事業の立ち上げのスピードを上げることができます。端的に言うと、自社でやるより、買ってきた方が早いという事です。他社企業・事業を買収することで、(1)多店舗展開等、スピーディな拡大戦略の遂行、(2)自社の既存事業とのシナジー効果により急速的な事業価値向上が期待できます。
Q3:「自社に無い他社の強みを獲得」について具体的に教えてください。
A3:自社に無い、自社で獲得が難しいノウハウ、人材、顧客、ブランド力といった経営資源が確実に手に入ります。自社で、できないことは、買ってこようという発想です。
Q4:「対象会社の廃業や、競合に買われるのを防ぐ」について具体的に教えてください。
A4:こちらは守りの発想で、廃業する前に、買われる前に、買っておこうという考え方です。対象会社が廃業したり、競合他社に買収されたりすることで、自社が不利になってしまう状態を防ぐためにM&Aを実施するケースもあります。例えば、質が良くて安価な材料を供給してくれるサプライヤーA社のオーナー社長が高齢で、このまま廃業してしまうと材料供給源が絶たれてしまう恐れがある。競合他社に買収されてしまうと、当社への供給価格を上げられてしまうかもしれない。であれば当社がM&Aの買い手として名乗りを挙げよう、というケースです。
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本稿は、中小企業のM&Aにフォーカスし、わかりやすく解説するために、専門用語ではない表現を用いている部分があります。また、網羅性を排除して一般的な内容のみに限定して解説している箇所がございますので、予めご了承ください。
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公開日 2023年7月18日
執筆者 アクタス税理士法人 シニアパートナー 税理士・中小企業診断士 丸山貴弘
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